2025年03月14日

江戸城開城続きなど

 北村薫『六の宮の姫君』読了。

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 芥川龍之介マニア、あるいは菊池寛マニアなら楽しめるのかな、こういう小説は。知らなかったことはたくさん知ることができたけれど、なんというか、これはミステリなんだろうか。

 浅田次郎『黒書院の六兵衛(上・下)』読了。

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 この間読んだ朝井まかての『残り者』のあとがきにあった、江戸城無血開城にかかわる小説として借りて読んでみた。すごく面白かった! これはこれ、女性などほとんど出てこない小説だが、これもまた武士のお仕事小説として読んで、また最後まで謎も残って、面白い。さすがあ。

 山本一力『損料屋喜八郎始末控え』読了。

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 先生のデビュー作。経済小説的な、ちょっと難しいのを書いておられたのだな。主人公はかっこいい。このあと、だいぶかかったんだよね、次作まで。今の作風とはちょっと違っていて面白かったけれども。

 朱川湊人『かたみ歌』読了。

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 そんなつもりで読み始めていなかったのに、結構怖いホラーでビビった。そうでした、そういう作家の方でした。切ないのもあったけれども、やっぱりかなり怖い。
posted by あーる at 09:17| Comment(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月10日

たまったのなんの

 毎日ごろごろしているので、読んだ本がたまってしまった。順番がよくわからなくなったけれども……

 青山文平『鬼はもとより』読了。

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 藩札制度というと、よくわからなかったりするけれども、窮乏した藩の財政立て直しのための制度。これを命がけで行った話。武士は、とにか「いつでも死ねる」心構えで事に当たるということ、なかなかすさまじい話だった。

 小路幸也『花咲小路四丁目の聖人』読了。

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 軽妙で面白いけれど、最後はなかなか大規模なというか、漫画的な終わり方。若干ライトノベルの感あり。

 今村翔吾『童の神』読了。

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 作者はテレビに出ているとなんかとぼけたおじさんだが、面白かった! トーホグ人としてはどうしたって童側にひいきをせざるを得ない。滝夜叉、土蜘蛛、鬼等オールスター勢ぞろいでエンタメとしてもとても楽しめた。

 伊岡瞬『明日の雨は。』読了。

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 音大を出て就職浪人中に、たまたま小学校の音楽講師に入った主人公が、なんとも味わい深い。それにしても、今の学校って、もっともっと大変だろうな、と思う。学級崩壊問題とか、治まっているのかしら。

 小林信彦『東京少年』読了。

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 中高生時代の愛読書『オヨヨシリーズ』の小林先生の自伝的小説。都会者には都会者の苦労があったんだなあ、学童疎開。私にとっては小林先生はある意味「東京」の象徴なのだけれども……昔書いたナンセンス小説もやっぱり否定してほしくはない。

 池井戸潤『果つる底なき』読了。

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 すごいミステリ。ところどころ金融の知識がなくて置いて行かれるが、やっぱり面白い! 傑作。

 風野真知雄『女が、さむらい』読了。

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 痛快で面白いのだけれど、やっぱりなんか、漫画みたい。まあ、物語はまだ始まったばかりのようだけれど、続けて読むかどうかなあ。
posted by あーる at 11:17| Comment(3) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月27日

ビジュアルがきれい

 荻原浩『金魚姫』読了。

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 割合おどろおどろしい話ではあるけれど、この金魚姫のビジュアルを想像すると、とても美しい。面白かった。
ラベル:荻原浩 金魚姫
posted by あーる at 20:17| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする