青山文平『鬼はもとより』読了。
藩札制度というと、よくわからなかったりするけれども、窮乏した藩の財政立て直しのための制度。これを命がけで行った話。武士は、とにか「いつでも死ねる」心構えで事に当たるということ、なかなかすさまじい話だった。
小路幸也『花咲小路四丁目の聖人』読了。
軽妙で面白いけれど、最後はなかなか大規模なというか、漫画的な終わり方。若干ライトノベルの感あり。
今村翔吾『童の神』読了。
作者はテレビに出ているとなんかとぼけたおじさんだが、面白かった! トーホグ人としてはどうしたって童側にひいきをせざるを得ない。滝夜叉、土蜘蛛、鬼等オールスター勢ぞろいでエンタメとしてもとても楽しめた。
伊岡瞬『明日の雨は。』読了。
音大を出て就職浪人中に、たまたま小学校の音楽講師に入った主人公が、なんとも味わい深い。それにしても、今の学校って、もっともっと大変だろうな、と思う。学級崩壊問題とか、治まっているのかしら。
小林信彦『東京少年』読了。
中高生時代の愛読書『オヨヨシリーズ』の小林先生の自伝的小説。都会者には都会者の苦労があったんだなあ、学童疎開。私にとっては小林先生はある意味「東京」の象徴なのだけれども……昔書いたナンセンス小説もやっぱり否定してほしくはない。
池井戸潤『果つる底なき』読了。
すごいミステリ。ところどころ金融の知識がなくて置いて行かれるが、やっぱり面白い! 傑作。
風野真知雄『女が、さむらい』読了。
痛快で面白いのだけれど、やっぱりなんか、漫画みたい。まあ、物語はまだ始まったばかりのようだけれど、続けて読むかどうかなあ。
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